招き猫先生の『ことちか日記』R2 5/2~10

休校期間とGWを経て、明日からいよいよ学校再開である。
5/7・8は先生たちも全員集合で、5/11からの準備や今後の予定などに勤しんでいた。
休校期間中の先生たちは普段以上に念入りに教材研究、授業準備に努めていた。
「再開したら…」「生徒たちが登校したら…」「課題は…」「小テストは…」「中間考査は…」「部活動は…」先生たちの背中から「教えたいオーラ」が溢れていたのである。
さて、今年のGWにおいて吾輩は、ときどき学校の様子を見に来る以外は、ほぼ「在宅」であった。そして、ほぼ「書斎」であった。

以前にも触れた「ダンジョン(押し入れとタンスと本棚)」の整理整頓に努めていた。
だが、しかし、皆様のご想像に難くなく、全く進まないのである。
一言で言えば「思い出が多すぎる」のである。
さすがに、高校時代以前のものはほとんどない。せいぜい、マンガとラグビー雑誌とプロレス雑誌である。
大学時代のものはまだかなり存在していた。大学の卒業証書や卒業論文とその資料、仲間と創った小冊子が出てきたときは、半日くらい読み耽ってしまった。

教員になってからのものは、初めて担任をしたときの「学級日誌」から、校外模試の過去問、大学入試問題の過去問、国語の参考書・問題集、いつか読もうと思って、奥に奥にと詰め込んでしまった「古典文学全集」など書籍の類い。その時代ごとの生徒さんからいただいた寄せ書きの色紙などなど、簡単には処分できない。

そこに登場したのが「愛娘(まなむすめと書いてどらムスメと読んでいただきたい)」である。手伝いに来てくれたのかと喜んだが、整理をするというよりも何やら物色している。
ときどき「これ捨てるの?」と尋ねてくる。
「ああ、それはもう捨てる!」と答えると、「ふーん。じゃあ、もらうね。」と言いつつ、スマホをいじり、ニヤニヤしている。
その後、判明したのであるが、奴は、吾輩が断腸の思いで「断捨離」を決意した思い出の品の数々を、次々に「メ○○リ」に出品していたのである。
「300円の週刊ゴング(プロレスの雑誌)が800円で売れたんだよ。」
「もっと古いやつなら、すごく高く売れるよ。」
「斉藤由貴のテレカも売ろうよ。何万円だよ。」ときた。
「吾輩の大切な思い出を金に換えるとは!」と憤慨した吾輩が、
娘に発した台詞は、
「売っていいから、儲けの半分はお父さんにくれ。」であった。

本日はここまで。

画像の綱引きの写真は、吾輩が28歳くらい。初めて担任として卒業させたクラスの体育大会である。けっこう強く雨が降る中、生徒たちと一緒に綱を引いている。あれから30年が過ぎたが、これからも「渾身の力を込めて」生徒たちと力を合わせて進んでいく教員でありたいものである。
招き猫は、大黒様の猫である。強い力を持つ招運来福である。医療従事者の皆様への心からの感謝、明日から再開する多くの教育関係者の皆様へのエールをこめてである。

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